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PressRelease
報道関係者各位
2012年1月5日
シープジェイピー
合同会社シープジェイピー
クーポンJP

共同購入クーポン市場動向 (2011年12月)
および、2011年共同購入クーポンまとめ

【12月、売上・順位共に膠着化】

共同購入クーポンの検索サービス「クーポンJP」( http://coupon-jp.com/ ) が、共同購入クーポン市場を独自に集計したデータによると、2011年12月のクーポン販売総額は 32億9,956万円で、前月比+1%とほぼ横這いの結果となった。 上位サイトの販売金額に若干の変動はあるものの、順位は膠着状態となっている。

上位10位までの販売実績と順位は以下の通り。

<表1>共同購入クーポンサイト 2011年12月販売実績

12月順位 11月順位 クーポンサイト 12月販売金額 前月比 11月販売金額
1位 1位 GROUPON ※1 13億7,820万6,060円 85% 16億2,017万3,002円
2位 2位 ポンパレ 12億2,734万6,871円 122% 10億0,593万0,704円
3位 3位 シェアリー 1億8,542万9,629円 117% 1億5,783万4,402円
4位 5位 くまポン 1億4,742万9,637円 117% 1億2,636万4,069円
5位 4位 一休マーケット ※1 1億4,262万8,573円 99% 1億4,367万6,866円
6位 6位 LUXA 8,193万8,490円 107% 7,661万9,934円
7位 7位 ベネ!PON 3,495万2,866円 159% 2,194万3,328円
8位 8位 CouponBank 1,352万6,935円 80% 1,689万2,922円
9位 9位 TOKUPO 1,231万1,506円 93% 1,319万8,642円
10位 10位 PONiTS 1,101万7,990円 92% 1,196万3,860円
共同購入クーポン市場販売総額 32億9,956万4,368円 101% 32億6,466万4,634円
※1. 共同購入クーポン(期間と販売数を限定するもの)以外の 通常のクーポン販売やEコマースを行っているサイト。
 共同購入クーポン以外はこの集計値に含まないため、必ずしもサイト全体の販売実績を指すものではありません
 集計値に含まない例:GROUPONの「Groupon Now!」、一休マーケットの「スパクーポン」など。
 
※2. 集計データについての注意事項
  1. 本プレスリリース掲載のデータは、クーポンJPが各クーポンサイトに掲載された情報を独自に収集し、集計を行った推定実績です。共同購入の成立条件(最低販売数など)を満たし、2011年12月1日00:00~12月31日23:59の間に販売終了時刻を迎えたものを対象に集計しています。各クーポンサイトの公式発表データではありません。
  2. 販売数非公開や会員限定公開などのクーポンなどは本集計の対象となっていません。
  3. OEM供給のクーポンの売上については、供給元のクーポンサイトの100%売上として計上しています。
  4. データの不備・指摘については、本プレスリリースの最後に掲載している問い合わせ先にご連絡ください。
  5. 本プレスリリースに訂正がある場合、クーポンJPの以下の URL にて随時公表致します。
    クーポン共同購入サイト 月間実績集計(統計報告)http://coupon-jp.com/monthly_report.html

 

【2011年、共同購入クーポンをまとめて振り返る】

2011年の共同購入クーポンサイト市場動向を、年間を通して振り返ってみる。激動の年となった2011年、共同購入クーポン業界の変遷も実にめまぐるしいものだった。

市場全体の年間販売総額は337億0,414万円だった。ここに挙がった上位10サイトで市場全体の約95.7%を占める。 GROUPON、ポンパレの販売金額は文字通り桁違いだが、それ以外のサイトにとってはまだまだ順位アップのチャンスがあるように思われる。

年間を通じての上位10位までの販売実績と順位は以下の通り。

<表2>共同購入クーポンサイト 2011年 年間販売実績

順位 クーポンサイト 年間販売金額
1位 GROUPON 152億1,921万4,982円
2位 ポンパレ 121億6,453万3,265円
3位 シェアリー 12億3,898万2,738円
4位 一休マーケット 11億4,576万3,684円
5位 くまポン 8億1,688万9,259円
6位 LUXA 5億3,107万0,536円
7位 TOKUPO 3億6,539万4,106円
8位 トクー!ポン 3億6,368万8,586円
9位 ベネ!PON 2億2,339万0,728円
10位 piku 1億9,270万5,108円
共同購入クーポン市場販売総額(2011年) 337億0,414万6,442円
※集計データについての注意事項
  1. 共同購入の成立条件(最低販売数など)を満たし、2011年1月1日00:00~12月31日23:59の間に販売終了時刻を迎えたものを対象に集計しています。
  2. その他の注意事項は前項12月実績集計に準じます。

<表3>共同購入クーポンサイト 2011年 上位5サイト 月間販売実績推移


【上半期】
 2011年、共同購入クーポン業界は出だしから”おせち騒動”で明けた。 正月からブログ、ネットニュース、TV番組などで取り上げられ、そのセンセーショナルな商品ビジュアルが話題となり、不本意ながらも共同購入クーポンが一般に広く知られるきっかけとなった。
 クーポン提供元のGROUPONは、一時全てのクーポン販売を休止、米国GROUPONのアンドリュー・メイソンCEOがYoutubeを通じて謝罪するに至る。 この騒動は他のクーポンサイトにも大きな影響を与え、既存顧客の買い控えのみならず、これから利用する可能性のあった見込み客の敬遠を招いてしまった。 その後、GROUPONは再発防止と信頼回復のため、品質管理方針を明言した”グルーポン・プロミス”を公表した。

2月に入り、騒動から時間が経つにつれ、業界全体は緩やかな回復傾向を示し始める。特にポンパレや中堅サイトが勢いを増す中、2010年11月にサービスを開始したくまポンが猛追。20位圏外から一気に11位と、ベスト10入り直前まで迫った。

プロミスの整備から体制を強化したGROUPONは3月7~8日にマックカード20万枚を販売する大キャンペーンを敢行。 集客力の強さを見せつけ、ユーザーを呼び戻して再始動、という所で3月11日に東日本大震災が発生した。 クーポンサイトは西日本の一部のサイトを除き、軒並み販売中止を余儀なくされたが、すぐさま、各サイトはクーポン販売システムを有効活用した義援金の募集という新たな手法を見出す。
 その中でも、GROUPONが行ったマッチングギフト形式の義援金は、同業界の中でも最も注目と共感を集めた。 (マッチングギフトとは、ユーザーが義援金として支払った金額と同額を主催側が負担(加算)するもの。GROUPONの義援金の場合、1口200円の義援金に対して、GROUPONも同額の200円を負担(加算)し、合計400円分の義援金として扱った。)

3月末ころから各サイトはクーポンの販売を再開。徐々に売上を回復し、6月には市場全体で38億円を売上げ、最高記録を更新した。

【下半期】
 このまま再成長するかに思えたクーポン業界だったが、6月をピークに販売総額は一進一退を続ける。 売上全体の変化には乏しいものの、細かく見てみると内訳に変化が生じている。 頭一つ抜き出たGROUPONと続くポンパレの二強、10位圏内の中堅サイト、地方に特化したローカルサイトに売上が集中する傾向が強まる。 一方で、その他の中小サイトのクーポン掲載が滞り始め、いつの間にかサービスが終了しているサイトが散見されるようになる。

2010年度は毎月10~30サイトの新規参入があり、一時は200サイト前後まで増加したが、2011年に入ってからは減少に転じ、2011年末時点での稼働サイトは70サイトを下回る。 また、サイトの稼働は続けているものの、オリジナルのクーポン掲載を無くすか減らしつつ、同業他社からクーポンのOEM供給を受け、それを主力商材とする方針に転換したサイトも増加している。

10月以降はクーポン売上や順位が固着する傾向が強まり、特に10位以内の勢力はほぼ固まったと思われる。

12月に入り半額東京、品品プレミアムモール、ポンシェルジュといった、一時は業界を席巻する勢いのあった中堅サイトが相次いでサービスを終了する。 業界全体としては、一定の人気や顧客を擁しながらも、再躍進に繋がる次の一手を見いだせないまま終了した1年であった。

 

【2011年最も売れたクーポン】

<表4>クーポン年間販売ランキング(販売数)

順位 クーポンサイト 販売期間 販売数 クーポン
1位ポンパレ5/17~6/781万7,382枚マックカードギフト券500円分
2位ポンパレ10/27~11/3069万9,443枚ローソンお買い物券 500円分
3位GROUPON3/7~820万0,000枚マックカードギフト券500円分
4位ポンパレ3/31~4/110万0,000枚チケットぴあギフトカード1000円分
5位ポンパレ5/30~3110万0,000枚チケットぴあギフトカード1000円分
6位ポンパレ~9/307万3,919枚QUOカード500円分
7位GROUPON7/14~155万7,000枚すき家お食事券500円分
8位GROUPON5/12~135万0,000枚ワーナー・マイカル・シネマズ ギフトチケット
GROUPON3/31~4/25万0,000枚コールドストーンクリーマリー1000円分
くまポン6/23~8/55万0,000枚QUOカード500円分
※2011年1月1日00:00~12月31日23:59の間に販売終了時刻を迎えたものを対象に集計。

2011年最も販売数の多かったクーポンを見ると、ずらりと集客系クーポンが並ぶ。 間違いなくお得感を味わえる鉄板クーポンであり、単価も安く買いやすいので非常に人気が高い。 一方で、集客系クーポンは市場を盛り上げユーザーの注意を惹くカンフル剤としての効果は見込めるものの、クーポンサイト側の持ち出しによる所が大きく、販促費用が重くのしかかる。

<表5>クーポン年間販売ランキング(販売金額)

順位 クーポンサイト 販売期間 販売金額 クーポン
1位ポンパレ4/19~211億3,895万0,000円横浜ロイヤルパークホテル/ペア宿泊/朝食付
2位ポンパレ3/29~311億0,000万0,000円HMV5000円分オンラインギフト券
3位ポンパレ5/17~6/78,173万8,200円マックカードギフト券500円分
4位ポンパレ10/27~11/306,994万4,300円ローソンお買い物券 500円分
5位ポンパレ4/23~275,993万4,000円横浜ロイヤルパークホテル/ペア宿泊(再販売)
6位ポンパレ3/31~4/15,000万0,000円チケットぴあギフトカード1000円分
7位ポンパレ5/30~315,000万0,000円チケットぴあギフトカード1000円分
8位一休マーケット5/24~274,500万0,000円グランドプリンスホテル新高輪/1泊食事なし
9位GROUPON5/12~134,000万0,000円ワーナー・マイカル・シネマズ ギフトチケット
10位GROUPON4/19~223,850万0,000円電池不要2way充電 高輝度LEDライト
※2011年1月1日00:00~12月31日23:59の間に販売終了時刻を迎えたものを対象に集計。

2011年に最も販売金額が大きかったのは、ポンパレのトラベルクーポン「横浜ロイヤルパークホテル/ペア宿泊/朝食付」(2011年4月販売)であった。 このクーポンは好評につき数日後に再販され、再販分だけでも5位にランクインした。 トラベルクーポンは他に一休マーケットの「グランドプリンスホテル新高輪/1泊食事なし」が8位に入った。 10位のLEDライトは震災から来る防災意識の高まりと、こなれた価格がニーズにマッチしたようだ。

【さいごに】

2011年を振り返ると、共同購入クーポンそのものの認知度が低く、基準や管理体制もまちまちであった状況から、一般に広く認知されて比較的安心して利用できる環境は整ってきたように思われる。
 今までの販売推移やランキングから見て、明らかにお得なもの、使いやすい利用条件のもの、元々人気が高いものが登場すると確実に売れている状況だ。
 過熱していた共同購入クーポンブームも落ち着きを見せ、ユーザーももはや衝動的な勢いではなく吟味した上で購入する傾向が強まっている。
 下半期の傾向を一言で言えば”伸び悩み”ではあるが、ユーザーはクーポンとは一定の距離を保持しつつ、魅力的なクーポンを冷静に探していて、そのユーザーが市場を下支えしている状況と言える。

2012年、既存ユーザーを再び過熱させるような魅力的なクーポンの登場と、ポジティブな印象をもって新規ユーザーを迎え入れ共同購入クーポン市場がさらに活性化することを期待したい。

【本プレスリリースについて】

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